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2024FOSS4G 2024 workshop ブラジル・ベレン talk

GIS のツーリングは、歴史的に高い参入障壁の向こう側にあった。プロ向けのデスクトップ GIS が実際に複雑であることもあるが、「データを地図に載せた」状態から「誰かが Web 上でそれを実際に使える」状態までの道のりが、複数の、互いに繋がっていないツールを跨ぐようにできていたことも大きい。このワークショップは、その道のりを 1 セッションで圧縮することを目的に、まったく異なる 2 種類の参加者を、同じ部屋で同時に面倒を見られるように設計した。

4 時間のなかで、互いに積み上がる 5 つの具体ステップを辿った。

  • ローカル環境のセットアップ──ランタイム、パッケージマネージャ、ソースリポジトリ
  • コードを書かずに、WebGIS アプリケーションでインタラクティブなマップを組み立てる
  • アプリケーションの背後にある設計思想──「このツールはどう考えてほしいか」
  • プラグインシステムのアーキテクチャ──プラグインがどこに刺さり、何ができて、何ができないか
  • ゼロからプラグインを書き、それが動いているマップの中で実際に動くのを見る

前半はあえてコードゼロにしてあり、部屋にいる誰もが、休憩時間までに本物のインタラクティブマップを公開できるようになっている。後半は、もっと踏み込みたい開発者向けに、プラグイン開発へと舵を切った。

ワークショップの素材としては Re:Earth Visualizer とそのプラグインシステム──私たちのチームがオープンに開発している WebGIS──を用いたが、語っていた発想自体は一般的なものだ。すなわち、ノーコードでオーサリングするレイヤーと、ランタイムで拡張するレイヤーが、互いを飲み込むことなく、同じマップアプリケーションの中でどう共存するか、という問いである。

参加者が GIS のプロでも、開発者でも、その中間でも、ワークショップの狙いは「製品を見せる」ことではなく、「持ち帰って使えるメンタルモデル」を渡すことに置いていた。

追記。FOSS4G 2026 は日本での開催が決まった。コミュニティ投票によって選ばれたもので、このワークショップを含め、私たちのチームの一連の貢献も、その招致を後押しした材料のひとつだった。現在は 2026 年大会の運営側にも関わっている。